げんさんのほげほげ日記

その日に感じたことや、これまで考え続けてきたことなどを 徒然なるままに綴っております(雑話的なブログです)。 好きな読書を通じた、こんな本もありますよ~といった紹介や、 これまでの旅の思い出などにも触れていけたらな、と思っています。 (ブログの機能なども日々勉強中!)

竹中平蔵さん「考えることこそ教養である」を読んで

街で見かけたきれいなお花さん…しばらく眺めておりました♪

今日の東京は一日曇り。

雨こそ降りませんでしたが、灰色の空が広がっておりました。

時折、ゴロゴロゴロ…と雷さんが鳴る音も聴こえました。

(あっ、怖くって外へ出れないわ…ワタクシ、雷ダメダメなもので…)

梅雨らしい?日々が続いております…まぁ涼しいので過ごしやすいのではありますが…

先日、リモートでの講演を聴いたら、こちらの本をもらいました♪

1か月ほど前なのですが、竹中平蔵さんの講演を聴く機会がありました。

コロナ下ならでは…のリモートでの開催でしたが、面白かったです。

そのとき、「抽選で〇名様に竹中さんの本をプレゼント♪」ということで、

アンケートに答えたのですが、何故だかわかりませんが、ワタクシ当選しまして

竹中さんのサイン入りの本が郵送されてきました。

ずっと棚でお眠りだったのですが(積読ですね♪)、ここ1週間、コツコツ読んで

おりまして、意外と面白かったものですから、今日は竹中さんの本の内容を

いくつかご紹介したいと思います。

街にお花さんがいろいろ…黄色いお花は温かく感じますね~

「考えることこそ教養である」

2021年3月にクロスメディア・パブリッシング社より出版された本です。

竹中さんは説明も不要かと思いますが、学者さんであり、パソナの会長でもあり、

かつての小泉政権での改革担当大臣として活躍された方です。

ゆえにいろいろ言われておられる方…ですよね。よくわかります…。

「百聞は一見に如かず」ということで、講演を聴き、今回こちらの本を拝読しました。

 

①川を上り、海を渡る(18頁~)

⇒物事を考える、議論する際には…竹中さんは学生に次のように語ります。

川を上る、とは「そもそもそれって何だろう?」という成り立ち、つまり歴史的経緯を

探ることです。

現在の問題は、過去の出来事につながっている場合が多々あります。また過去の経験や

歴史の中に、多くの教訓が含まれています。

一方で、海を渡る、とは「他の国ではどうしている?」と他国と比較することです。

私たちが直面している課題は、多かれ少なかれ他の国でも存在しています。そして

解決に向けた数々の試みがなされているものです。

前者は「時間」という軸で、後者は「世界」という軸で考えるわけです。

⇒本の中では具体に消費税の問題を事例に考えていく過程を紹介していますが、

 こうして考えていくことを竹中さんは「マイ・ストーリー」と呼んでいます。

1行のニュース記事を読んだだけでは何も生まれません。

なぜ今、私が若い学生たちにこんな授業をしているのか。

「マイ・ストーリー」で語る力を求めるのか。

その解は幾つかありますが、一つは何よりも「覚える」ことの価値が暴落したからです

かつては記憶力に長けた人こそ「頭がいい」と言われました。

「覚えなさい」と言うのは、「考えなくていいですよ」と言っているのとほぼ同じです

私たちは受験勉強で暗記するような「絶対的な正解」がない世界に生きています。

世の中の問題は解けないものばかりです。

問題なのは一つだけの価値観、絶対的な答えにすがること。

そうした多くの価値観を知り、理解し、その上で自分なりの答えを導き出す。

多様性の時代にこそ、マイ・ストーリーという自分なりの羅針盤が求められている

わけです。

 

⇒ふむふむ…学生さんたちはそのような授業を繰り返していくと、考え方が変わってい

くだろうなぁ…と思いながら読んでおりました。

実際に竹中さんは授業が進むにつれて、学生さんたちの目の色が変わっていくのを

感じると語っています。

常に考え続けること…世の中に出ると時間も限られていきますから大切なことなの

かもしれませんね。

パンジーさん、こんにちは♪紫色はワタクシの好きな色のひとつです

②こころに縁側を持て(70頁~)

考えるにあたっては、徹底的に考えて結論を導き出すが、しかしそれ自体が正しいのか

常に疑う姿勢も忘れない。

⇒竹中さんは松下幸之助さんの「こころに縁側を持て」という言葉を例に次のように

 続けます。竹中さんは松下さんと同じく和歌山出身なんですね。

かつて昭和の頃までの日本家屋にはたいてい縁側がありました。

縁側とは建物の縁にあたる板敷きの通路のこと。それは庭先に続く場所で家の「内側」

であると同時に「外側」とも言えるような場所です。

こころに縁側を持て、とはつまり「あいまいさを許容しましょう」ということです

「そういう考え方もあるのか」

「逆の立場から見れば、賛成できないのもわかる」

「まだ理解できないが、そう判断する人もいることはわかる」

AかBか白黒をつけずに、さまざまな意見が集まる、あいまいな部分。

住居でいえば外でもない、内でもない「縁側」のような余白を持つことは、多様化して

とらえづらくなった世の中を、寛容に受け止める思考のスペースになり、心の余裕にも

なるのではないでしょうか。

考えてみれば、縁側はその内側に住む旦那さんと、庭を手入れする庭木職人さんが

交わって雑談できる場所です。普段は交わらない場所にいる他人同士が、気軽に同じ

場所に座って「最近調子はどうだい」「そういえばこんなことがありました…」などと

言葉を交わし、ときに知恵を交換しあうわけです。

今、物理的にこうした場所が失われつつあるのは大変もったいないと思います。

せめて、皆さんの頭の中には、こうした縁側の精神を持ち、さまざまな考えを受け入れ

ながら、考えを膨らませ、さらに深く考える習慣を身につけてほしいと考えます。

 

⇒竹中さんのご両親は和歌山の商店街でお店をやっていましたが、毎朝早くから一生

懸命仕事をしていたのに、一向に生活が楽にならなかったそうです。世の中はどこかが

おかしいのではないか、それが竹中さんが経済学を学ぶに至った理由だと著書の中で

語っていました。

考えることは決めつけることではない。いろんな立場、いろんな考え、それらを聴き

つつ方向性を決めていく。きっと改革大臣として務めていた際にも「縁側とは…」と

考えておられたのかな…そんな想像をしながら読んでおりました。

買い物途中、ベンチで今週の英語の振り返り…今月のインタビューは戦後初の外国人落語家、桂三輝(サンシャイン)さん。カナダ出身で海外でも英語で落語を講演されているとか。桂文枝師匠のお弟子さんだそうですよ~♪

③バルコニーを駆け上がる、現場で考えることで見えてくる(106頁~)

「バルコニーを駆け上がる」とは、リーダーシップ論の権威であるハーバード大学

ロナルド・A・ハイフェッツ氏が説いている思考法の一つで、特にリーダーが身に

つけるべき思考として説明されています。

例えば、肩が触れ合うほど大勢の人でごった返すダンスホールで踊っているとしましょ

う。演奏するバンドの音楽はすばらしい。照明もいいムードをつくってくれています。

そんな状況で「今夜は完璧だ!」と思って、フロアで踊り続ける人はリーダーには

向かない、とハイフェッツ氏は説きます。

では、真のリーダーはどうするのか?

フロアを確認した上で、そのままバルコニーに駆け上がるのです。

すると、上からはホール全体が見えるでしょう。さっきまで満員だと思っていた

フロアも、上から見るとまばらに空きがあったりするものです。

一部はシラけた雰囲気で、楽しくなさそうな表情をしていたりする。

バンドの演奏も離れて聞いてみると、楽器ごとの音のバランスが悪く、ビートが

強すぎることにも気づくかもしれません。

照明ももう少し赤ではなく、青や白の照明も入れ込んだほうが美しいかもしれない…

優れたリーダーは、こうしてバルコニーに駆け上がったからこそ見えた修正点を持って

もう一度フロアに戻ります。

そして「バンドはここをこう変えよう」「照明は少し青や白も入れよう」「フロアは

こっちが空いていると誘導しよう」など、現場で的確な指示を出すわけです。

よく「現場主義」と言われますが、確かに現場でないとわからないことも多いですが

現場にいるからこそ見えないものがあることを、ハイフェッツ氏はバルコニーを例に

指摘したのです。

常に考えている人は、リーダーに限らず、このバルコニーへの駆け上がりを、自然に

やっているのです。

 

⇒ふわっと遠くから今の自分自身、自分自身の置かれた環境を見つめる…ということ

なのかもしれませんね。

竹中さんは別の頁で「情報が溢れる今の時代、無防備にネットやSNSに流れる情報に

触れていると、戸惑い、偏り、判断を見誤る可能性が高い」「一方で自分の頭で考える

人は、情報を集めて、受け取ることで満足しません。彼らは「情報の中を歩き回る」

ことで、自分の考えを深めているのです」「具体的には、メディアを通して情報をイン

プットするのではなく、現場に足を運んで、直接見て、触れて、匂いを嗅ぎ、空気を

感じることでそれを実践しています」と触れています。

ワタクシも出来る限り、現場に足を運んで、この眼で見ることを大切にしています。

直接見ることで受ける印象ってとても大事…確かに竹中さんの言うとおりだなぁ~

そのように思いました。

(まぁ、外でふらふらするのが好きだからでしょ~なんて突っ込みはNGですぞ😊)

さぁ、ひと休みしましたし、そろそろ行きますか…出発進行!頭上でゴロゴロ雷が鳴っていたので、ベンチにも人の姿は見かけず…♪

実は他にも「ふむふむ…」と参考になるお話も多かったのですが、あまり書きますと

誰かさんに怒られそうなので、この辺で…(お許しをば…😊😊)。

最後に竹中さんがお仕えした小泉元首相にまつわるお話をご紹介したいと思います。

おまけ1)小泉さんが安倍さんに伝えたこと(40頁)

とにかく、できるだけいろんな人の話を聞いたほうがいい。そして、いろんな方向から

情報を集めたほうがいい。しかしね、総理のような権力のある人間が、そうした意見を

耳にして、すぐに「わかりました」「やりましょう」などとは絶対に言っちゃダメだ。

ありがとうございました、とだけ言えばいい。いやというほど話を聞いたら、それを

すべて持ち帰る。そして一人になって考えたとき、ストンと腹に落ちたことだけをやる

おまけ2)ブレア元首相から(190頁~)

「さすがだな。小泉らしい、いい答えだよ。まったく正しいよ」

以前、ダボス会議の席で、イギリスの前首相のトニー・ブレアさんと隣り合わせになり

私があるお話をすると、笑いながらそう言われたことがあります。

話は小泉内閣の頃。小泉さんは閣僚の妻たちを集めた食事会を開いたことがあります。

首相官邸内のあちらこちらを見学させてくれたそうです。

そして食事のとき、御婦人の一人が小泉さんにこんな質問をしたそうです。

「小泉さん、ご自身が一国の最高権力者になった、と感じるのはどんなときですか?」

なかなか直球の質問ですよね。小泉さんも粋な人だから「良い質問だなぁ」と笑い

ながら答えたそうです。

「何を言っても、何をやっても、批判されるときかな」

これを聞いたブレア前首相が、同じ首相経験者として大いに納得したというわけです。

あちらこちらへ向かうお花さんたち…答えはひとつではありません~♪♪

竹中さんは改革担当大臣をなさった時、それ以後もいろいろ言われ続けています。

「自分はこう思うけれど、あなたはどう考える?」

「自分の頭で考える」ことが習慣になれば、世間の誤った情報操作に踊らされること

もなくなるはずです。

あとがきで竹中さんはこう話しています。

小泉内閣の時に厳しい批判にさらされたとき、歌手の谷村新司さんからこんな応援の

言葉をかけられたそうです。

「竹中さん、鳥はね、飛び立つときは、向かい風に向かって飛び立つんだよ」

向かい風じゃないと、浮力が生まれないから飛び立てない。

向かい風…世間からの逆風は、あなたを飛躍するためなのだから、しっかり受け止めて

立ちなさいというメッセージだったそうです。

 

人には良い面、悪い面があって当たり前です。

それが人というものなのかもしれないなぁ…竹中さんの別の一面を知ることができて

ちょっと新鮮でした。

読みやすい内容ですし、お近くの図書館にもあると思いますので、考えることとは…

ちょっとアイスブレイク、ご覧になってみてはいかがでしょう。

最後に冒頭「はじめに」で触れられている一文をご紹介して終えたいと思います。

 

必要なのはCPU(中央処理装置)、つまり考える力です。

情報や知識をどのように使うか、どうつなぎ合わせて活用するか。

そうしてCPU的な思考こそが、本当の意味で賢い、つまり価値あることだ。

インターネット、クラウドコンピューティング、5G…

結果「知識」の価値は急落しました。

過去の蓄積でしかない知識だけでは太刀打ちできません。

教養とは「考える力」のことです。

考える力が、いま多くの人に求められているのです。

「でもいったい、どうやって考えればいいか?」

疑問を抱いたときが、考える力をたくわえるスタートラインです。

梅雨が明ければ…夏はすぐそこですね

天気予報では26度まで上がる…と聞いていましたが、

それほど気温は上がりませんでした。

風も時々吹いて、涼しく、過ごしやすい一日だったような気がします。

今週も終わりますね。

今宵のプロ野球交流戦は、我がオリックス阪神

阪神ファンの息子さんと一緒に見ていますが、山本VS伊藤の投手対決。

今宵は痺れる戦いになりそうですね。

 

今日は先日いただいた竹中平蔵さんの本をご紹介した一日となりました。

 

ではでは!

最後までご覧いただいてありがとうございます! お礼申し上げます!!  

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