げんさんのほげほげ日記

その日に感じたことや、これまで考え続けてきたことなどを 徒然なるままに綴っております(雑話的なブログです)。 好きな読書を通じた、こんな本もありますよ~といった紹介や、 これまでの旅の思い出などにも触れていけたらな、と思っています。 (ブログの機能なども日々勉強中!)

のんびり過ごした土曜日でした♪(須川邦彦さん「無人島に生きる十六人」、野田知佑さん「のんびり行こうぜ」を読んで…)

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今朝起きて、ベランダへ出たら雲が高かったです(秋ですねー)

今日の東京は曇りのち晴れ。

昨日の天気予報では一日曇りでしたから、少し変わったのかな?

秋の空は変わりやすいので、予報もしづらいですよね。

ワタクシ、晴れ間が好きなので嬉しかったですが、

気温がぐんぐん上がって、夏のような日和になったのはちょっとぐったり…はぅ。

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ドラマのような本当のお話…明治32年の出来事をまとめた本です

今日は息子さんたちは学校へ、おうちにはワタクシひとり…。

フフフ…読書三昧じゃないですか~♪

ということで、ふとんにゴロンと横になりながら、

図書館から借りて積読していた本をのんびり読んでおりました。

最初に読んでいた本がこちら。

須川邦彦さんの「無人島に生きる十六人(新潮文庫)」

ハワイから日本へ向かう船がミッドウェー諸島無人島に難破、

乗船していた船員16人が力を合わせて困難を乗り切り、

無事生還を果たした…という実話をまとめた本です。

(昔放映していたアニメ、南の島のフローネを思いだします…)

一度絶版となったそうですが、復刻を望む声に応えて再販されたのだそうです。

優しい文体で、内容も面白く、あっという間に読み終えてしまいました。

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先日訪ねた大阪湾を懐かしみ…海も穏やかなときはいいんですけどね~

筆者の須川さんが学生であった頃、難破した船の船長だった方に話を伺い、

船長が当時のことを語り始める…そのようなストーリーです。

遭難して、皆で力を合わせて工夫していく…という展開も勿論面白いのですが、

本の中で目からウロコ…的なお話や知識、知恵がいっぱい語られていました。

その中から印象深い語り口を今日はご紹介したいと思います。

(少しネタばれのようなところもありますので、気になる方は4つ先の写真まで

 飛ばしていただけましたら…)

 

まんいち、食料がなくなっても、魚をつってたべ、島にあがって清水をくめよう。

いよいよ水がなくなったら、この島々にたくさんいる、海がめの水を飲もう。海がめ

は、腹のなかに、1リットルから2リットルぐらいの、清水を持っているのだ。

⇒P25(へー、そうなんだ!海がめは真水を持っているとは…知りませんでした)

 

海の色は、おおよそのところ、1メートルぐらいのごく浅いところが、うすい褐色。

十尋、十五尋(18メートルから27メートル)ぐらいまでは、青みの多い緑色。

深さをますにつれて青みがとれて、二十尋(36メートル)以上の深さは緑色。

それ以上深くなると、こい緑色となり、三十尋(55メートル)以上では、藍色。

それからは黒っぽい色がましてくる。

⇒P56(船乗りならではの観察力ですね…確かに海ってそんな色をしています)

 

大波をしずめるために、油を流すことにした。

大しけのときなど、よく船から油を流す。それは、油が海面にひろがると、気ちがいの

ようにさわぎたっていた波も、おとなしくすがたをかえるのである・・・

むかしから世界各国の船の人は、油が波の勢いをよわめることを、よく知っている。

これは大しけで、めちゃめちゃにもてあそばれていた捕鯨船が、もうだめだ、と、

あきらめかけた時、急に、船の動き方がゆるやかになり、波がうちこんでこなくなった

ので、ふしぎに思ってあたりを見ると、死んだ鯨が、ちかくに流れていて、その鯨から

流れだした油で、波が静かになっていることがわかったことから、油が波をしずめる

のに、ききめがあるのを知るようになったのだ。

しかも油は、ほんのわずかでいいのだ。たった1滴の油でさえ、2メートル平方の海面

を静かにする。伝場船をおろすため、本船のまわりいちめんに、静かな海をつくるのに

は、1時間に、約0.5リットルの油を、ぽたり、ぽたり、と海に落としていればいい。

学者のいうところによると、その油は、どんどんひろがって、1ミリの200万分の1

という、想像もつかぬうすい膜となって、海面をおおい、波をしずめるのである。

⇒P73-74(そんなことがあるんですか!全く知りませんでした~驚きでした♪♪)

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先日の出張時の車窓から。遠くに見えるは石田三成公の居城、佐和山の城跡。昔登ったなぁ~♪(関ヶ原の戦のあと、城は徹底的に破却されてしまったのですよね…)

そのへんの珊瑚のかたまりと砂で、かまどをこしらえた。

このかまどで、海水をにたたて、塩けのない真水をとるのだが、蒸留水製造器は、

石油缶を3つかさねたものだ。

いちばん下の缶には海水を入れ、缶の上の方を切りひらいてある。

中の缶はからで、そこにあながあけてある。

いちばん上の缶には、海水をいっぱい入れてある。

これをかまどにかけて、下から火をたくと、いちばん下の石油缶の海水がにえたって

二階の空缶に水蒸気がたまる。その水蒸気は、三階の、海水入りの缶でひやされて、

水になり、ぽたぽた落ちて、二階の缶にたまる。

二階の缶は少しかたむけてあるので、たまった水は、水蒸気の通るあなから下の缶には

落ちないで、ほうきのえでつくった、くだから外へ流れだす。それを、おわんで受ける

のであった。

⇒P97(蒸留水の作り方でした!って、実際に無人島で考えるなんて…凄いです!)

 

鳥が人を攻撃する。といっては、少し大げさだが、夕方、一日の作業を終って、

さて一風呂と、太平洋という、大きな自然の風呂にひたっていると、海鳥が、頭を

つっつきに来て、あぶない。とがったくちばしで、ずぶり、やられてはたいへんだ。

この大風呂にはいっている間、足の方はふかの用心、頭は海鳥の用心をしなければ

ならなかった。

海鳥は、海面にういているものは、なんでも、たべられると思うらしい。航海中、

海に落ちた水夫が、たちまち、アホウドリの襲撃をうけて、ボートが助けに行くまで

に、あの大きなとがったくちばしで、頭にあなをあけられたり、殺されたりした話も

ある。

⇒P136(実はヒッチコックの「鳥」は、こんな話がヒントだったりして…)

 

「それでは、正覚坊(アオウミガメのことです)の牧場をこしらえよう」

海岸に棒杭をうちこんで、じょうぶな長い索(つな)で、正覚坊の足をしっかり

しばって、その索を棒杭に結びつけておいた。

かめは、索の長さだけ、自由におよぎまわって、かってにえさをたべ、時には砂浜に

はいあがって、甲羅をほしている。毎日見まわっては、索のすれをしらべ、索がすり

切れて、にげて行かないようにした・・・

ついに、三十何頭かになって、すばらしいかめの大牧場が、二か所もできた。

そして、「かめの当番」をきめた。これは、毎日かめの牧場を見まわり、かめの世話

をする、かめの監督さんだ。かめをとらえてから日数の多くなったもの、すなわち、

古いものから、たべることにした・・・

正覚坊のことを、一名アオウミガメというのは、暗緑色で、暗黄色の斑点があるからで

大きさも、形もよくにた海がめにアカウミガメというのがある。これは、からだが、

うすい代赭色(たいしゃいろ)で、甲は褐色であるからだ。アカウミガメの肉は、

においがあって、食用にならない。肉ににおいのあるかめは肉食をして、魚をたべて

いるかめで、正覚坊は海藻をたべているから、においがないのだ。

⇒P138-140(海がめの牧場を作るという話からです。人もお肉ばかり食べて

 いると体臭がキツくなったりしますが、かめも同じなんだなぁ~と思いました)

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収穫は終わり…田んぼも静かな時期となります(あ、手前は畑ですね…♪)

夕暮れとなって、太陽が水平線にしずむと、西の空にうかぶ雲は、レモン色の美しさ、

それが煉瓦色になり、やがて紅色に、だんだんと鉄色の夕やみになってしまった。

西の空も水平線が黒くなると、星が青く赤く、鏡の海にかげをうつしはじめた。

水平線に近く、ひくいところに光る北極星をめあてに東の方角をきめて、漕ぎつづけた

この星をたよりに、われらの小さな島を、夜の海に、さがさなくてはならないのだ。

⇒P151(素敵な景色なのでしょうね…一度見てみたいです!!)

 

木船だと、またこの上に、船食虫(ふなくいむし)という虫が、船底の木板を食って

小さなあなをあけ、その中に住むようになる。そして、船底いちめんにあなをあけて

蜂のすか、海綿のようにしてしまう。これは、おそろしいことで、船の中へ海水が

はいってくるばかりか、あらしのとき、荒波とたたかっていた船が、虫食のために

船底がこわれて、沈没したこともある。むかし西洋で、軍船が木船であった時代には

「敵の大砲の弾丸よりも、船食虫の方がおそろしい」とさえ、いわれたのだ・・・

浅野研修生は、立って質問した。

「鉄の板で、木船の船底をつつんでは、いけませんか」

「それもいい。だが、船が重くなる。船食虫はふせげるが、海藻や貝はたくさんつく。

 そして、銅のように、しぜんにはげて落ちない。だから、鉄や鋼の船も、これには

 こまっている。ときどき造船所のドックに船を入れて、船底についたものを、きれい

 にかき落して、鉄のさびないペンキと、海藻や貝をふせぐ、とくべつのペンキをぬる

 のだ。鉄船や鋼船の底が赤いのは、このペンキがぬってあるからだ」

P159-161(なるほど!と思わず、手を叩きました。船底に見える、あの独特の

 ペンキの色はそのような意味があったのですね…奥が深いです…)

 

海には、どす黒い、生きた大きな海綿がいる。それをたくさんとってきて、浜の砂を

ほってうずめておいた。こうしておくと、海綿の虫が死ぬのだ。

一方、炊事場のかまどの灰をかきあつめて桶に入れ、井戸水をいれて、黄色のあくを

こしらえた。海綿は、2日間砂にうずめておいてからほり出して、日光にさらし、

それからあくでよく洗ったら、オレンジ色のりっぱな海綿ができた。

このたくさんの、きれいな海綿を、砂の上にならべて海水をかけ、半がわきになると

また海水をかけ、何度もくりかえすと、しまいにこい塩分をふくむようになる。

それを、石油缶にいれた海水の中で、よくもみ出して、しぼり出し、その水を煮つめ

たら、少しのたきぎで、かなりの塩ができた。

⇒P166(塩の作り方でした!考え出した方は凄い発想力ですね…まさに生きる知恵♪)

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無人島には、このような綺麗なお花さんはなかったでしょうね…

鯨のふく息は、1回6秒ぐらいで、10分間に6,7回はふきあげる。

水煙がとくべつにこくって、10秒ぐらいも長くふきあげるのは、深くしずむまえだ。

鯨が肺の中の空気を、ほとんど出してしまうからだ。

ふく水煙の高さは、10メートルいじょうのこともある。まっすぐにふきあがって、

先の方が二つにわれるのは、せみ鯨。太く一本ふきあげるのは、ざとう鯨。一本で

細く高くあがるのが、しろながす鯨。それよりみじかいのが、ながす鯨。いちばん

ひくいいぶき、それでも4メートルぐらいのが、いわし鯨。前の方に45度ぐらいの

角度でふくのが、まっこう鯨だ。

⇒P188(鯨の潮吹きはこんなに細かな違いがあるのですね…なぜなのか不思議です)

 

ほかにもいろいろ面白い場面や、「ほほぉ~う」と思わず頷いてしまうようなお話が

いっぱい紹介されていますが、全部ご紹介するわけにもいかず…

もしご興味のある方は図書館にも置いてあると思いますので、一度いかがですか?

ご紹介しました文章のとおり、とても平易に書かれていますので、一冊あっという間に

読み終えてしまいますよ~😊

 

最後にP176より、もう一文、ご紹介したいと思います。

島だけでなく、日々の暮らしでも役立つ考え方ではないかなぁ~と、ふと思いました♪

 

われわれが、この無人島にいた間、さびしかっただろう、たいくつしただろう、と思う

人もあるだろう。どうして、どうして、そんなことはなかった。

空にうかぶ雲でさえ、手をかえ品をかえて、われらをなぐさめてくれた。雲は、朝夕、

日にはえて、美しい色をつぎつぎに見せてくれた。とりわけ、入道雲はおもしろく、

見あきることがなかった。

雲の峯は、いろいろにすがたをかえた。妙義山となり、金剛山となった。それが

たちまち、だるまさんとなり、大仏さんとなった。ある時は、まっ黒いぼたんの花の

かたまりのような雲が、みるみる横にひろがって、それが、兵隊さんがかけ足をする

ように、島の方に進んでくると、沖の方にはもう雨を降らし、うす墨の幕がたれさが

っている。その雨の幕が、風といっしょに島におしよせて、いい飲み水を落してくれる

のだ。

みんなは、このように、大自然と親しみ、じぶんたちのまわりのものを、なんでも

友だちとしていた。

ものごとは、まったく考えかた一つだ。はてしもない海と、高い空にとりかこまれた、

けし粒のような小島の生活も、心のもちかたで、愉快にもなり、また心細くもなるのだ

 

面白い本に出会えて、良かったです。

(この本、図書館でワタクシのあと、予約が19件入っております…返却期限に

 きちんと返さないといけませんね!)

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2冊目は野田知佑さんの「のんびり行こうぜ新潮文庫)」でした

ベランダでぼぉ~としながら、野田さんのこちらのエッセー集を読んでおりました。

野田さんはカヌーイストとして有名なお方(ご存じの方もいらっしゃるかも…)。

カナダや北極圏を愛犬と一緒にカヌーで下ったり…千葉県の亀山湖畔で暮らしたり…

現在は徳島県の日和佐川沿いを拠点となされているとか。

以前「日本の川を旅する(新潮文庫)」という野田さんの本にハマって以来、

ぼぉ~としたいときに時々野田さんの本をめくっております。

こちらの本も気さくなエッセイ…今日もベランダでふわっと読んでおりました。

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お昼前にベランダへ…この前の小さな旅で購入した梅酒さん登場!ソーダで割って、いただきますか😊

↓小さな旅の記事はこちらからどうぞ♪♪

genta-san.hatenablog.com

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ブルーベリーさんと乾杯です♪♪

ピリリと辛い野田節が炸裂するくだりも…

「一国を滅ぼすのに、若い世代に危険を冒すことは馬鹿げていると教えこむくらい

 手っとり早い方法はない ~ディック・フランシス」

「遊びをせんとや生れけむ 戯(たわむ)れせんとや生れけん

 遊ぶ子供の声きけば 我が身さえこそ動かるれ ~梁塵秘抄

ちょっと懐かしいフレーズが紹介されていました。

あ、酔ってきました…もうダメ!ふとんへ移動しよう!!

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本日のお供は、桃屋さんの「メンマやわらぎ」さん♪♪

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この辛味はクセになります~~

ふとんに入ったら、速攻で寝てしまったようです。

ハッと気づいたら外は真っ暗…。

あー良く寝ました。

たまにこんな休みもいいかもしれませんね。

(今週は出張もあったし、夜が遅い日も多かったからなぁ~)

頭がぼぉ~として、記事を書き始めたのは夜遅くからになりました。

久しぶりの日が替わってからのアップですね!!

 

今日はふとんで本を読んだり、ぐーぐー寝たり…のんびり充電した土曜日でした。

 

ではでは!

最後までご覧いただいてありがとうございます! お礼申し上げます!!  

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