今日も外は良い天気。
あぁ、こんな日はどこか遠くへ旅をしたいなぁーと思うことしきり…。
どこかでのんびり、ぼぉーとしたい…。
はい、そんな気分のときは以前旅した思い出に浸るのがいいですね…。
ということで、久しぶりとなりますが、旅の思い出をご紹介したいと思います。
今回はもう8年ほど昔になりますが、鹿児島県のトカラ列島を船で縦断した旅を
ご紹介したいと思います。
さて、トカラ列島ってどこにあるの…?
…はい、こちらです。
漢字で書くと吐噶喇列島と書きます(迫力のある漢字ですね…)。
現在、有人の島は7島。
(赤い点線で囲まれた島ですが…)北から口之島、中之島、平島、諏訪之瀬島、
悪石島、小宝島、宝島の7島です。
行政は十島(としま)村(昔は有人の島が10あったのかしら…?)。人口は少なく、
7島全体でも666名しかおりません(令和5年12月末現在。十島村HPより)。
島への交通手段は週1便の村営フェリー「フェリーとしま2」のみ。
飛行機もなく、船も海が荒れて欠航することもあるそうで、そんな環境から
日本でも数少ない秘境といわれることもあります。
今回は奄美大島から鹿児島まで、フェリーとしまに乗って縦断した旅をご紹介したいと
思います。
(あ、今回は島には寄っていません♪お仕事の都合がありまして、島へ寄ると次の便は
1週間後になるので…テヘヘ♪)
<今回の行程>
大阪⇒奄美大島⇒フェリーとしまでトカラ列島を縦断(宝島…小宝島…悪石島…
当時仕事をしていた大阪から飛行機で奄美大島へ。
(これから船で向かうんだぁ~と思うとワクワクしてきます♪)
空港から島の中心地の名瀬まではバスで1時間ほどです。
街の手前の佐大熊バス停で下車して、フェリーとしまのフェリーターミナルで
チケットを購入した後、街までテクテク歩いていきました。
訪ねたのは7月。海の色がきれいでしたー!
(日差しが強くて、歩いているとクラクラしてきます…水分補給はしっかりと♪)
名瀬の市街地を遠くから眺めて…。
フェリーとしまの出航は夜中の午前2時。
それまでの間、宿泊するホテルニュー奄美さんに荷物を預けて、島内観光へ出かける
ことにしました。
目指すは…
島の最南端、古仁屋(こにや)の街です。
名瀬から古仁屋まではバスで1時間20分ほど。
道中、マングローブ林が広がる入り江で有名な住用町、いくつもの峠を越えて、
灼熱の太陽が降り注ぐ古仁屋の港に到着しました。
(マングローブ林は写真を撮ったはずなのですが、データがどこかへ行ってしまった
…すみません~)
古仁屋の港に到着!ここから対岸の加計呂麻(かけろま)島に渡るフェリーが
出ています。
岸壁でぼぉーとしていたら、ちょうど鹿児島へ向かうフェリーがやってきました。
(今回はトカラ列島へGO!ですので…あぁ、あれから随分時が経っているぞぉー!)
ぼー!と汽笛を立てながら、フェリーが出航してきました。次の寄港地は名瀬ですね。
海の色が濃かったです…群青色とはこういう色を言うのですね。
突堤から古仁屋港を眺めて…そろそろ帰りのバスの時間ですかな。
海の駅でマグロの解体ショーをやっていました。食べたかったけれど、バスの時間が…
(いただくのを泣く泣く断念いたしました…よよっ)
港で1時間ほど、のんびりさせてもらいました。海を眺めていると飽きないですね…。
帰りのバスの運転手さんとの会話も面白かったです。
(しばらくお客さんはワタクシひとりでしたので…よもやま話をしておりました。
あのときの運転手さんは今どうしているかなぁ~♪)
名瀬まで戻って、夜中にホテルをチェックアウト。
佐大熊のフェリーターミナルまで再び歩いていきました。
(小雨が降っていて…ハブがいないか、恐る恐る歩いていきました~小心者なので😊)
フェリーとしま。直接タラップから乗り込みます。今は次世代のフェリーとしま2が
就航しています。
(さぁ、一日走破するぞー!)
小雨が降る中、出航です!名瀬の街が遠ざかっていきます。
わずか1日弱の滞在でしたが、お世話になりました。楽しかったなー♪
寝台船室を予約。相部屋でしたが、一日通して結局お客はワタクシひとりでした。
夜が明けると雨は上がっていました。
ちょうど日の出…まもなく最初の寄港地、宝島です。
イギリスの海賊、キャプテンキッドが財宝を隠した…という伝説の島ですね♪
(財宝を隠したといわれている鍾乳洞を探検に来た国内外の冒険者もいたそうで…😊)
太陽さんが眩しいー!おはようございまーす♪
宝島へ入港しました。名瀬からは3時間ほどの航海でした。
岸壁のペイントが素敵ですー。
人々が船のそばへ…。トカラ列島では島民の人たちで協力し合って、船の離着岸や
荷物の荷揚げなどを行っているんだそうです。
島民総出でお手伝い。中学生?と思われるお子さんもおられました。
(他の島では女の子も手伝っていました♪)
テキパキとタラップをかけていました。入港時間はわずか10分です。
あっという間に出航となりました。
次の寄港地は宝島のお隣り、小宝島。
むか~しから一度訪ねたいと思っていた島です。
周囲4キロの小さな島。海のそばに湯泊温泉というマニア垂涎の温泉が湧いています。
海を見ながら、湯舟に浸かることができるのであります…。
(やっと来ることができました。今回は眺めるだけだけど、次回は必ず上陸すべし!)
小宝島が見えてきました。妊婦が寝ているような島の形だともいわれます。
宝島から30分ほど。小宝島へ入港しました。風や波が強い日は右上に見える小屋に
観光客は隠れるのだそうです。
(紐がぴゅーんと飛んできて怪我することがあるからだとか…凄い環境ですね)
こちらでも島民が手伝い合って入出港のお手伝いです。
滞在わずか10分。あぁ今度は1週間ほど滞在したいものです…。
(でもやっと来れたぁー。若い頃からこの島を見たかったのです…感動しました!)
あっという間に出航です。遠くに宝島のシルエットが見えました。
小宝島は小さな港です。海が時化ると小宝島には寄港せず(抜港といいます)、
次の島へ直行してしまうこともあるそうです。
さぁ、出航です。小宝島さん、また会う日まで~♪ 晴れて良かったぁー。
港の近くでクレーン船を曳航している船が…どんな工事をするのかな?
本当に小さな島でした。サンゴ礁が隆起してできた島だそうです。
小宝島さん、宝島さん、ありがとうございましたー!
次の寄港地は悪石島。1時間20分ほどの船旅となります。
デッキの椅子に座って、ぼぉーと海を眺めていました。
海は穏やかでした。コバルトブルーの色がすてき…😊😊
一番上のデッキからの眺め。まわりがよく見えます!
風が気持ちいいです。船に驚いてトビウオがぴょんぴょん飛んでいました。
(網があったらすくってみたい…♪)
綺麗な海!水平線!ポッポポッポとエンジン音を響かせながら船は進んでいきます。
陽もずいぶん高くなりました。
目の前に広がる海…見ていて本当に飽きないです…。
悪石島が見えてきました。仮面神ボゼでも有名な島です。
年に一度のボゼ神の祭り(旧暦の7月に開催)では、鹿児島より悪石島行きの臨時便の
船も出ます。
こちらが仮面神ボゼ。国の重要無形民俗文化財、またユネスコの無形文化遺産(来訪神
仮面・仮装の神々)にも登録されました(写真は鹿児島県観光サイトよりお借りしました)。
悪石島の港が見えてきました。いやぁ~海が荒れたら接岸するのに苦労しそう…。
突堤一本と言うべきか…凄い港であります。
こちらでもお客さんは小屋(箱?)の中で待機です。
ゆっくり接岸していきます。こちらでも島民の方が待機していました。
島の集落は坂を上った先、島の中央部分にあります。道を上り下りするのも大変そう…
大自然が残る島…映画ジュラシックパークの最初のシーンを思い浮かべました。
人跡未踏とはこのことか…ふとそんなことを思ったり…。
悪石島も滞在時間は10分。テキパキと荷下ろし・荷積みをしていきます。
港の近くに湯泊温泉(小宝島と同じ名前だ!)という温泉が湧いています。
うーむ、温泉好きとしては…一度入ってみたいです。
悪石島小中学校さんのHPがありました。島の紹介もしております。
よろしければご覧ください。
あっという間に出航です。悪石島も宿泊してみたいなぁ…😊
(トカラ列島といっても島の雰囲気は全く異なるのですね…)
次の寄港地は平(たいら)島です。悪石島から1時間ほどの距離にあります。
右手に諏訪之瀬島を眺めつつ、平島へと向かいます。海の色、本当に濃いです…。
平島が見えてきました。島の周囲は7キロほど。
トカラ列島では先ほどの小宝島に次いで小さな島です。
平家の落人伝説がある島…平家の穴と呼ばれる洞窟もあります。
平島の港に入港します。小さな港なので、小宝島と同じく悪天候の時は抜港することも
あるそうです。
さぁ入港でーす。ここでも島民の方々が…(避難用の小屋もありますねー)。
平島も集落は山の上。遠くに見える坂道を登っていくことになります。
島民の方が書いたイラストが…いいですね!
海の色がめちゃめちゃきれい!こんなきれいな海の色を見たことがありません。
(写真でもこの色ですから…肉眼ではもっと凄かったです😊)
海の色にくぎ付け…ただただ眺めていました…。
ちょうど引き潮だったのかも…海岸線は岩礁なのですね。
平島も滞在時間は10分。作業が進んでいきます。
いやぁ…この海の色は素晴らしいですね(ずっと感動しているワタクシ…)
さぁ出航です。フェリーとしまのスタビライザーの能力は抜群!
トカラの各島の港は狭いので、スタビライザーの力が欠かせません。
くるくるくるっと、あっという間に旋回して出航です♪
あの坂道を登った先が集落ですね。さようなら、平島さん…。
眼下の海をパシャリ♪ なんてきれいな…(あ、何度も言っているーすいません♪♪)
平島もあっという間の滞在でした。
遠ざかる港…印象深いひとときでした。平島もいつか上陸してみたいな…。
(ありがとうございました!)
平島と言いながら、島が全然平らじゃない…まぁ、それは置いておいて😊
小宝島と平島は港が特に小さいので、海が荒れると抜港することもありますから…
(上陸する場合)日程を検討する際は天候にも要注意!ですね…。
さぁ、次に向かうは諏訪之瀬島です。
前方に諏訪之瀬島が見えてきました。
なんとイルカさんの登場です。昔、小笠原の父島へ行くときも船から見たなぁー。
くるくると回って楽しそうでした(イルカさんを見れて嬉しい!)。
航跡が弧を描いて…空を見上げるとトンビさんが飛んでました(おおっー、トンビいるのかー♪)。
諏訪之瀬島もこじんまりとした、可愛らしい港でした。
ほんと小さな港です。突堤もこれだけでした…。
諏訪之瀬島に到着しました。こちらでも滞在時間は10分。
さっそくタラップを取り付けます。
乗客の乗り降り、荷物の搬出入の後、出航となりました。
出航後、しばらく島に沿って進みます。今も火山活動が活発な島。
海の色も一部茶色く変色していました。
荒々しい海岸線が続きます。火山と共に暮らすご苦労も多いことと思います。
遠ざかる諏訪之瀬島。ありがとうございました。
ここでちょこっとフェリーとしまのご紹介を♪
フェリーとしまの設備はスタビライザーをはじめ最新鋭の設備を備えています。
ちょっとした嵐なら出航してしまうのだとか…。
最上階のデッキにはヘリコプターも降りられます。
島で唯一の交通手段ですので、装備には気合が入っていますね!
さぁ、次の目的地は中之島です。
(中之島と検索したら大阪の中之島が出てきた…はい、すみません。話に戻ります♪)
諏訪之瀬島から中之島まではおよそ1時間。残る寄港もあと2港です。
中之島はトカラ最大の島。かつて十島村の役場はこの中之島にあったそうです。
(現在は鹿児島市内に十島村役場があります…島の外に役場があるとは面白いですね)
中之島の港に到着。あっという間に出航となりました(こちらも滞在10分!)。
港がどんどん遠ざかっていきます。中之島では乗り降りするお客さんが多かったです。
(さすがトカラ最大の島だけはありますね)
中之島から出航すると、再び日差しが出てきました(入港時は曇っていました)。
さぁ、最後の寄港地、口之島へ向かいましょう!
中之島から口之島までは50分ほど。あぁ次が最後の島なのですね…。
最後の寄港地、口之島が見えてきました。険しい地形の島が多いトカラ列島。
いつ頃から島に人が住み着いたのか…それはよくわかっていません。
(先ほどの中之島には縄文時代後期の遺跡があるそうです…海の通り道として、
あるいは長い航海の中継地としての役割は昔からあったのかもしれませんね…)
口之島も大きいです…遠くに集落が見えてきました。
口之島も立派な火山島。トカラ列島には霧島・屋久島火山帯が通っています。
島の南にある燃岳では今も水蒸気が噴き出しているとか…。
さぁ、港に入港いたしましょう~。
口之島には野生の牛が生息しています。岸壁には島で見られるタモトユリのイラストと
一緒に描かれていました♪
島民の方へロープをくるくると投げて…この瞬間って結構好きです。
港はこれまでの島に比べて大きいかも。鹿児島から来る場合は最初の寄港地になります
(久しぶりにたくさんの車を見たなぁー)
口之島も滞在時間10分。テキパキと荷物の搬出入をしていきます。
人口が多いからか、港もゆったりとしている感じです。
しばらくして、フェリーとしまは口之島を離れていきました。
駆け抜けてきたトカラ列島…最初の寄港地、宝島を出発したのは朝の5時。
そして口之島を出航したのはお昼前…ほぼ7時間の縦断の旅でした。
どの島も素敵でした。自然がいっぱい、緑も豊か、海岸線も個性豊か…
何よりも海の色が…コバルトブルーの海!海!海!
今回、思い切って来て良かったです。本当にありがとうございました。
さぁ、あとは鹿児島港へ…夕暮れまでの潮路を楽しむぞー!!
昔若い頃…こちらの冊子を買ったことがあります。
それ以来、いつかトカラを訪ねてみたいと思っていました😊
トカラ列島にご興味のある方は…こちらの十島村のHPをぜひご覧ください。
フェリーとしま、各島についても詳しく紹介しています。
フェリーとしまは北上していきます。やがて右手に屋久島が見えてきました。
(昔訪ねたなぁ…九州最高峰の宮之浦岳にも登ったっけ…♪)
そして左手には口永良部島が…2015年には大噴火して一時全島民が屋久島へ避難して
ことがあります。
海の色が少し変わってきたような気がします…。
ぽぽぽぽ…軽やかなエンジン音を心地よく聴きながら…。
はい、デッキでビールと赤いきつねさんをいただいて~
目の前の海をぼぉーと眺める…あぁ、極上のひとときですー😊
フェリーの食堂ではレトルトでしたが、カレーも販売していました。
(昔懐かしのククレカレーのようなお味でした)
しばらくうたた寝をしていました。ハッと気づくと遠くに硫黄島が見えました。
いわゆる薩摩硫黄島。天然温泉の東温泉が有名ですねー。
(東温泉も一度訪ねてみたい温泉でありまーす)
三島村のひとつ、竹島を通り過ぎていきます。
振り返ると、遠くに硫黄島が…海面がキラキラと輝いておりました。
硫黄島、竹島を過ぎ、船はついに鹿児島湾、錦江湾へ入っていきます。
やや、遠くに見える白い灯台さんは…。
佐多(さた)岬だー!なんと海から見ることができました。嬉しい…。
陸路で行くと大変な時間がかかるんですよね~。
(そう言えば、四国・愛媛県の佐田(さだ)岬も以前、海路から見たっけか…♪)
遠ざかる佐多岬…そして大隅半島を眺めて…(細長い半島ですよね…)。
大型客船とすれ違いました。大きいなぁ〜何というお名前の船なのかな…。
硫黄島の方角へ陽が沈んでいきます…。
沈む夕日がとてもきれいでした。多くの方がデッキで写真を撮っていました。
なんて見事な夕陽…感動してしばらく動けませんでした。
ついに鹿児島港へ入港です。
右手には桜島へ渡るフェリーの姿が見えました(24時間運航しているのですよね)。
18時を過ぎていますが、まだ明るいです。
あぁついに鹿児島港に入港です。
くるくるっと回る船…トカラ列島でも見事な操船でありました。
フェリーとしま…良い船でした。
名残惜しや…あぁまた乗りたいなー。
最後にパシャリ♪ フェリーとしまさん、長旅おつかれさまでした。
奄美の名護を深夜に出発、16時間半をかけた船旅が終わりました。
弾丸での駆け足となった旅でしたが、トカラ列島の全ての島に寄れて良かったです。
とにかく一日中、海が凪ぎだったことが大きかったです。
(空の神様、海の神様、皆様、本当に感謝申し上げます!)
今度はいくつか島を訪ねることができたら…そう思っています。
(小宝島と平島に寄ってみたいなぁ…ふふふ)
・・・旅の思い出はここまでになります・・・
昨年末、ひとつのニュースが報じられていました。
ワタクシが乗ったフェリーとしまの後継の船「フェリーとしま2」が悪石島近くを
航行していた際、エンジンから火災が発生し航行不能になったとのニュースでした。
船は無事に鹿児島港まで曳航できたそうですが、現在原因究明の真っただ中。
船の修理も含め、今後の航行のスケジュールが決まらないそうです。
そのニュースを聞いたとき、なんてこと…と驚きました。
正月明けに隣の三島村のフェリー、フェリーみしまを借りて、何とか鹿児島から宝島
までの一往復の臨時便を運航させたものの、それ以降、船は出ていません。
生活物資は民間の貨物船を借りて運び込む、人はチャーター用の高速船を走らせる
方向で調整しているようですが、高速船は12人乗りと定員も少ないですし、
あの荒れやすい海、なかなか運航も厳しいのではないかな…と。
十島村さん、大変だと思いますが、何とか頑張ってほしいです…。
そんな思いも込めて、また懐かしさも兼ねまして、トカラ列島を訪ねた旅をご紹介
した次第です(ちょこっと奄美大島もご紹介しました♪)
写真の点数が多かったですが、最後までご覧いただきありがとうございました。
また機会があれば、旅の思い出をご紹介したいと思います😊😊
今日は旅の思い出…奄美大島から鹿児島へ、トカラ列島を船で縦断した旅をご紹介した
一日でありました。
ではでは!
最後までご覧いただいてありがとうございます! お礼申し上げます!!