今年もあと数日となりました。
今年の夏ごろには再び旅にも行けるかな…と思っていましたが、
コロナの影響がこんなにも長く続くとは思ってもいませんでした。
ただオミクロン株は今までとは違って、毒素も弱いと聞きますし(どうなるかな?)
少しは世の中が落ち着くといいな…
来年はのんびり旅に行けたらいいな…
そんなことを想っていたら、ちょっとした旅気分を味わいたくなりましたので、
久しぶりに旅の思い出を振り返ってみたいと思います。
以前、ワタクシが大阪で仕事をしていた頃のお話ですが、
大阪から東京へ移る直前、日帰りで播州のお城を訪ねたときの
思い出をご紹介したいと思います。
訪ねましたのは2つのお城。
戦国時代末期に織田方と毛利方の最前線として激戦が繰り広げられた上月城。
そしてご存じ、姫路城。
今回はこのお城さんを日帰りで訪ねた旅をご紹介します。
~~ここから~~
今回の行程:大阪⇒姫路⇒上月(上月城址)⇒姫路(姫路城)⇒須磨⇒大阪
(姫路城は西の丸から眺めると、その美しさが良くわかります…)
大阪で長いこと仕事をしていた割には一度も訪ねたことがなかった姫路城。
東京へ引っ越すことになり、知り合いと話をしている中で、ぜひ見ていくように…と
勧められました。
「そう言えば、大改修をして綺麗になったとか。見に行くかっ!」
と思い立ったのは、とある日の早朝。
相変わらず、突発的な行動ですね~テヘヘ♪
「そうだっ!ついでに長年見に行きたかった上月城址(こうづき、と読みます)も
見に行くか!!」
気が付いたら、新大阪6時発の朝一番の新幹線「みずほ」に乗っていました😊
新大阪駅を出発して、山々を眺めていたら、ちょうど伊丹空港を離陸した飛行機が
新幹線と並走して空高く上がっていくところでした。
何だか運動会で競争しているみたいで面白かったことを覚えています。
(新幹線も飛行機も速いですからねぇ…朝日もきれいだったなぁ~♪)
上月城址は瀬戸内から内陸に20kmほど山間に入ったところにあるお城です。
姫路から津山へ抜ける道と、相生から鳥取へ抜ける道が丁度交わる場所。
そんな交差点のようなところに位置するために、昔から要衝の地として
戦が絶えない場所であったようです。
姫路より姫新線に乗り換えて、小一時間ほど。
最寄りの上月駅を降りて、朝靄が漂うなか、上月城址へ向かいました。
城址の手前に家がありまして、そこに鎖で繋がれていない犬が数匹…
ギャルルル~と敵意満々に吠えているのには参りました。
(朝から勘弁してほしい…まぁ塀があったので飛び越えては来ないだろう…とは
思いましたが。昔からワタクシ、よく犬に吠えられるんですよね~。
怪しさ抜群なのは否定できませんが…ふぅ)
さりげなくワンちゃんたちを避けた後、山の麓にある歴史資料館に到着しました。
ここが城址の登り口となります。
登り口には上月城を紹介する案内看板が色々ありました。
朝早かったので、資料館はまだ空いていませんでした。
(土日祝日の10時から16時まで開館しているそうです)
じゃあ、早速本丸まで登りますか!
上月城址の標高は190mです。
麓から30分ほど歩いて、本丸跡に到着しました。
道がそこそこ急で、いい運動になります…ふぅ。
(しっかりした靴で登られることをお勧めします)
本丸跡には城周辺の位置図と上月合戦を紹介する案内看板がありました。
上月城は鎌倉時代末期の1336年、播磨一帯を支配していた赤松氏の一族である
上月氏によって築かれたと言われています。
戦国時代末期には、上月城は織田氏と毛利氏の勢力がぶつかる最前線の城として
取ったり取られたり…といったことが繰り返されます。
有名なのは1578年の上月合戦と呼ばれる戦です。
織田方の尼子勝久、山中鹿之助が上月城に籠城しましたが、毛利軍の大軍(一説には
6万人ともいわれています)に囲まれました。
織田方は羽柴秀吉が後詰に向かいますが、大軍を前にしてなすすべもなく、
信長の指示で撤退…城は落城、尼子勝久、山中鹿之助たちは捕らえられました。
山中鹿之助は最後まで尼子氏の再興に尽くした忠臣としても有名ですね。
尼子家の再興を願った「願わくば、我に七難八苦を与えたまえ」という言葉が
知られています(その願い通り、七難八苦…のような人生を送り、上月城落城後、
護送される道中、毛利方に切られてしまいました…)。
尼子氏は出雲を拠点に一時、山陰・山陽の八か国を有した大大名でもありました。
そう言えば、尼子氏の本城、月山富田城を以前ご紹介したことがあります。
(もしご興味がございましたら…よろしければどうぞ~♪)
あまり訪ねる人もいないのか、お城跡はひっそりとしておりました。
(早朝だったせいか、イノシシが出そうな雰囲気でちょっとビクビク…♪)
掘割などがそのまま残されており、往時の雰囲気を感じることができました。
さぁ、そろそろ降りましょうか。
麓に降りる頃には霧も晴れて、青空が広がっていました。
佐用川沿いをのんびり歩いて駅へと向かいます。
川を挟んで、正面には羽柴秀吉が本陣を置いたと言われている仁位山が見えました。
後詰に来たものの手出しができず悔しく思う秀吉…
「こらあかん、これだけの軍勢ではどうしようもない…」
川の向こうに味方が来てくれたもののなすすべのない尼子勝久、山中鹿之介たち…
「味方が来たぞ、頑張れ、あと少しじゃ…」と鼓舞しながらも、
最後に去っていく羽柴勢を見つめた籠城方の思いはいかばかりであったことか…
現地に立つと、いろんな思いが湧いてきて、感じ入るものがあります。
上月駅にはまだ雪が残っていました。
次の電車が来るまでの間、駅舎を利用した産直販売所で手作りのまんじゅうを買って
ホームのベンチでいただきました。コーヒーをお供にホッと一息です♪♪
(歩き通しでしたので、ちょこっとひと休みできました)
そうこうしているうちに電車がやってきました。
さぁ次の姫路城へと向かいますか。
長年来たかった上月城、ここで大軍が競り合ったとは思えないほど静かなところでした
訪ねることができて良かったです。ありがとうございました!
再び姫新線を乗り継いで姫路に戻ってきました。
姫路駅の大通りに出るとすぐ、正面に姫路城が見えてきます。
いやぁ…貫禄ありますね。そして白い城壁がきれいです。
よくこれだけの規模のお城を築きましたね。
現代のように重機もなかったわけですから。
当時の建築・土木技術は素晴らしいものだ…とお城を見るといつも思います。
さぁ、登城いたしましょう!
入口で入場料を払って、中に入ります。
姫路城の開園時間は朝9時から夕方5時まで(入場は4時までです。ご注意を!)
入場料は大人1000円です。
(インバウンドの頃は人が多くて整理券が配られていましたが今はどうでしょう?)
まずはお城へ登ろうかな♪
ロケでもよく利用されているクネクネした通路を進んでいくと、天守閣に到着です。
通路には三角や四角の形をした狭間が並んでいて面白かったです。
国宝姫路城…現存12天守のひとつで、平成5年には日本で初の世界文化遺産となった
お城でもあります。
城は六層、城の高さは31.5メートル。
標高45.6メートルの姫山の上に立っており(昔は姫山城と呼ばれていたとか)
石垣部分の14.85メートルも含めると、海抜では92メートルになります。
敷地の総面積は外堀まで含めると233ヘクタールもあります。
当時は城の外にも屋敷や街が広がっていたでしょうから、実に大きな街だったの
かもしれませんね…。
(天守閣からの眺めは素晴らしいです…)
姫路城は14世紀頃、播磨国の守護である赤松氏により築かれたといわれています。
その後赤松氏の一族、小寺氏が治めていましたが、戦国時代になると、
ご存じ黒田官兵衛の黒田家(官兵衛の祖父の重隆)が城主となります。
きちんとお城として築かれたのはこの黒田家のときだったようです。
織田家の支配が播磨まで及ぶようになると、羽柴秀吉が姫路城に入城しました。
その後は本多氏、榊原氏を経て、最後は酒井氏が幕末まで姫路城を治めることと
なります。
(西の丸の展示スペースに姫路城の歴史が詳しく紹介されています。参考になります)
各階に城の説明が詳しく紹介されていました。三層目の武者隠しが面白かったですね。
(本当に潜んでいたのかしら…?)
次は西の丸へと向かいました。
西の丸から眺めると、姫路城の構造がよくわかります。
どなたがこのような美しいお城を設計したのか…とても気になります。
(美的感覚、抜群ですよねー!現代にも通じる匠の技だと思います)
西の丸には城の歴史から始まり、城の構造、材料、作り方…などが詳しく
紹介されているスペースがありました。
あ、お城ってこんな感じなのね…とよくわかります。
漆喰を説明したパネルもありました。城の構造を詳しく紹介しているお城さんって
あまりないような気もします…。
(いろいろ参考になりました…)
大天守、小天守、西の丸…と姫路城をじっくりと見学させていただきました。
姫路城は戦火にもあわず、当時の姿のまま残されている貴重なお城です。
平成の大改修を終えて、白鷺城と呼ばれた白く美しい姿が復元されました。
(大改修、本当に大変だったことと思います。関係者の方々への敬意を表したいと
思います♪♪)
西の丸から大天守を眺めたとき、ちょうど上空を飛行機がスゥーと一筋の飛行機雲を
引きながら飛んでいきました。
(青空と映えて、うわぁ!きれい!!と思わず、写真を撮ってしまいました😊)
知り合いの勧めもあって訪ねた姫路城、来て良かったです。
大切に残していきたい…まさに歴史遺産ですね。
姫路城さま、感動をありがとうございました!
姫路城を紹介する姫路市さんのHPはこちらです(よろしければどうぞ~)。
姫路城を後にして、とことこ山陽電鉄に乗り、須磨で途中下車して浜辺に寄りました。
子供の頃、須磨海岸には家族とよく泳ぎに来たものでした。
ぼぉ~と海を眺めて、しばしほげほげ…
この日は1月にしては暖かったので、お子さんが海に足を付けて「キャッキャッ!」と
楽しそうでした。
(ワタクシもちょっと足を海につけて…わーい♪)
朝早くからの日帰りの旅でしたが、長年訪ねたかった上月城址、そして白く美しい
姫路城を堪能できて良かったです(城の中もなかなかのものでした!)。
冬の時期は日が短いですが、朝早くから行動すれば、結構楽しむことができます。
思い切って行って良かったです。
今回もいろいろな感動、ご縁をありがとうございました!
~~ここまで~~
ふらっと出掛ける旅もまたいいものです~♪
まもなく年も替わって…来年は2022年。
オミクロン株も気になりますが、近場でもよいので旅は続けていきたいですね。
今年の旅の思い出シリーズは、今回が最後になります。
また来年も機会がありましたら、旅の思い出をご紹介したいと思います。
今日は播州のお城巡りをした小さな旅の思い出をご紹介した一日となりました。
ではでは!
最後までご覧いただいてありがとうございます! お礼申し上げます!!